なぜこのような問題が急増?

では、なぜこのような問題が最近、急増しているのでしょうか?

1つ目に、ロボットを導入される企業が加工のティーチングを軽く見ている事。
2つ目に、ロボットの販売におけるハンドリングの用途が頭打ちになってきた事。

1つ目については、ハンドリングと比べると、加工のティーチングは点数が多いだけでなく、求められる精度はコンマ何ミリの世界です。
更にツール(ヘッド)姿勢が加工品の出来栄えに大きな影響を与えます。

実は、大変なのはそれだけではなく、ティーチングの途中で『リミットオーバー(ロボットの軸の許容範囲を超えてしまう事)』『特異点(ロボットが制御できなくなり、暴走してしまう姿勢)』『干渉(ロボットと治具がぶつかる事、など)』の問題もあります。
これは結構やっかいな問題で、その箇所だけを修正するのではなく、ティーチングをかなり遡ってやり直す必要が発生し、これを繰り返す工数が多大である事は良く聞く話です。

このように加工のティーチングは、ティーチングを5年以上やっているプロ中のプロでも、多くの工数を要するのです。決して「とりあえず、ロボットシステムを導入すれば、何とかなるだろう」と安易な決断をしてはいけません。

特に日本人の経営者は、古いものづくり思考が強く、大きな設備が導入されるだけで満足してしまう傾向があるので注意が必要です。

 

次回に続きます・・

 

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